CHI2017勉強会に参加してきました。
CHIの論文は、評価や調査しましたって論文ばっかしで面白くないっていう批判が常にある。もちろん新しいデバイスを作って評価している論文もあるのだが、既存のアプリ、サービス、デバイスを評価しただけの論文がとにかく多い。まあ、Human Computer Interactionに関する課題(もしくはHuman Interactionに関する課題をComputerを使って解決するための課題)をきちんと評価して理解したというコントリビューションがあればなんでもありなのでしょう。だからこそ、最後に坂本さんが言っていた、CHIに論文投稿できそうな気がしてきた人が結構いるんじゃないですか?っていう問いかけにつながるのだよね、きっと。
今回感じたのは、医療・介護系の論文がとても多いということ。今まで意識してなかったので目に入ってこなかったのも大きいけど。特に視覚障碍者支援や認知症患者/高齢者支援、介護者支援のために、ソーシャルネットワーク、ゲーム、タブレットなどを活用することに関する評価をした論文が多かった。子供よりも高齢者がターゲットになっているものが多かった気がするが、これは高齢化最先端社会である日本でこそやるべきテーマですよね。
可視化の研究もなんか年々じわじわと増えてきている気がする。ただ、VISなんかとは明らかに論文の傾向が違います。可視化の手法やシステムの新規性は求めていなくて、ユーザ理解、正確さ、親しみやすさに関する評価実験、既存の手法の比較実験、使い方の調査など評価・調査中心のものが多い印象。有名どころの人たちもVISでは書かない論点で書いている(VISで発表しても盛り上がらないネタだからCHIを狙っているのか?)。
ポケモンGOに関係した論文が結構あったのだが、こういうの、20年後とかにどう評価されるのかね?