結論から言うと、名古屋に行く機会があったら絶対に寄った方がよい場所です。今まで行ったことのあるどんな展示施設より素晴らしかったです。3、4時間はあっという間に過ぎていきます。
「研究と創造に心を致し、常に時流に先んずべし」という豊田喜一郎、トヨタの精神を豊富な展示品、実演によってじっくりと見せてくれます。
繊維機械館
繊維機械館は、糸の作り方から織り方まで、原始的な手法から工業化していくまでを解説員の説明付きでデモも交えて解説してくれる。これほど勉強になった展示施設ははじめてな気がする。入ってすぐのところにある、トヨタクループ創始者である豊田佐吉が発明した、自動織機の一つの完成形であるG型1号機。トヨタの象徴の一つなのですね。
これのすごいところは、材料がなくなったかを自動で感知し、自動で追加していけるところ。材料のセッティングも超簡単。コストのかかるところをとことん改善している。
布を織るというのがどのようにされているのか、今回初めて理解できた。片手で織れるものから全自動への変遷を見せてもらえる。これは片手で織れるように完了された機織り機。細かいギミックに感動する。もちろん豊田佐吉の発明。
自動車館
自動車館では、自動車の様々なパーツの進化の歴史と仕組みを丁寧に理解させてくれます。
最初のG1型トラックは開発から販売までをわずか9か月でやったが、故障だらけだったらしい。販売後のアフターサービスと品質改善の重要性の意識を植え付けた。「国産車を愛用してやろうという人々の期待を裏切ってはならない。」それでもまずは早くやってみるという姿勢は大事なのだ。また、店毎にサービス担当者を定めた。さらには、開発・生産とともに販売の重要性に気付き、GMの販売広報部長などを招聘し販売部門を任せた。すべてを自分がやる・技術者がやるのは無理であるということを相当早い段階で気づいているのが豊田喜一郎の優れたところだと思う。そして、そとから引き抜いた人に任せたというところが重要。いくら能力があっても自分で全部できると考えるのは間違い。販売網はわずか4年でほぼ全国を網羅した。
そして、ロビーでは現代トヨタのロボットがバイオリン演奏でお出迎え。